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院長 高田 徹

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インプラント治療を受けるための事前検査の必要性と検査内容、費用を解説!

インプラント治療は外科手術を伴うため、全身疾患の有無や服用中の薬、病歴などを事前に把握しておく必要があります。

事前の検査を怠ってしまえば、「傷口の予後が悪い」、「感染を引き起こしてしまう」、「インプラントと骨の結合が上手くできない」などのトラブルやインプラント治療の失敗につながってしまうからです。

インプラント治療を安心して受けていただき、成功させるためにも、今回は事前検査の必要性やその内容、費用について徹底解説いたします。

この記事でわかること
  • インプラント治療(外科手術)の失敗やトラブルを未然に防ぐために事前検査は必要
  • 事前検査の内容は、【問診・口腔内検査・血液検査・口腔内の写真撮影・レントゲン検査(X線検査)・CT検査・3D画像シミュレーション検査】がある
  • 事前検査の費用は【15,000~50,000円】が相場 ※歯科医院ごとに異なる

インプラント治療を受けるための検査とは

インプラント治療は普通の歯科治療とは異なり、歯茎を切開したり、顎の骨を削ったりする外科手術を伴います。

そのため、手術の失敗や術後のトラブルにつながらないよう、事前に検査を行っておくのが必須となります。

インプラント治療の事前検査の必要性

インプラント治療は、外科手術が必要です。そのため、糖尿病や高血圧、骨粗鬆症などの持病をお持ちの方は炎症などが起きやすく、トラブルにつながりかねません。

全身疾患はもちろんのこと、インプラント治療を受けるにあたって気をつけないといけない点がある場合、事前にその状況を知っておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

そのため、インプラント治療を成功させるためにも事前検査は必要です。

インプラント治療を行えるか

インプラント治療ができる条件として、顎の骨の量が十分であることが挙げられます。というのも、インプラント体を顎の骨に埋入し結合させる必要があり、顎の骨が不十分だと上手く結合ができずにインプラントの失敗につながるからです。

そのため、まずは顎の骨の量が十分あるか、検査を通して確認しておくことが大切です。

他にも、金属アレルギーの場合、全身疾患をお持ちの場合など、患者様の状況によっては治療が難しいケースもあるため、まずはインプラント治療が行えるかどうかの判断を歯科医院でしてもらいましょう。

インプラントの本数等の判断

インプラント治療では、失った歯の本数分インプラントの埋入が必要なため、事前に何本埋入するのかを把握しておかなければなりません。

また、全く歯がないもしくは、ほとんどない方に関しては、通常のインプラント治療ではなく、最小限のインプラントの本数で手術ができる別の治療法をご提案させていただく場合もあります。

インプラント治療前の検査内容とおおよその費用

実際にインプラント治療前の検査はどのようなことを行うのか、インプラント治療に加えて検査費用はどれくらいかかるのか、疑問や不安に感じられることも多いのではないでしょうか。

インプラントの治療前の検査内容やおおよその費用を詳しくお伝えしていきます。

問診

患者様から直接教えていただく情報は、インプラント治療を進めていくうえで必要不可欠となるため、まずは問診を行います。

患者様に伺う内容としては、患者様の現在の症状や要望、既往歴、持病、アレルギーの有無、服用している薬、喫煙や歯ぎしりなどの生活習慣についてです。

インプラント治療は外科手術を伴うため、上記の内容で当てはまる項目がある場合、治療が難しいケースもあります。インプラント治療後にトラブルを起こさないためにも、問診の際には今の状況を正確に伝えましょう。

持病の有無

持病の種類としては、糖尿病や高血圧、骨粗鬆症、血液・心臓・肝臓疾患、アレルギー、肝炎などの感染症などが挙げられます。

持病の種類やその病状によってもリスクの高さは様々ですが、持病があるままインプラント治療を受けることは危険を伴います。

例えば、「傷口の治りが悪い」「細菌感染を引き起こす」「発作が起きる」「インプラントと骨の結合が上手くできない」「動悸や頭痛、嘔吐を伴う」「血が止まりにくい」といったように病状が悪化するリスクです。

なお、病状によっては治療が可能になるケースもあり、内科のかかりつけ医とのやり取りが必要になる場合もあります。持病については必ず申告し、歯科医院との相談のうえ治療を進めるようにしましょう。

喫煙の有無

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があり、血行不良を引き起こします。血流が悪くなると、免疫力が低下し、術後の傷口の治癒を遅らせてしまったり、インプラント歯周炎などの感染症を発症したりとトラブルが起きる確率が高くなります。

また、インプラントと顎の骨の結合も悪くなるため、インプラント手術が失敗に終わったり、最終的にはグラグラして抜け落ちてしまうということにもなりかねません。そのため、喫煙をされている方は治療を断られるケースもあります。

インプラント手術を安心して受けられるよう、そして治療後もインプラントが長持ちするよう、インプラント治療を受ける際は禁煙もしくは節煙を勧められるでしょう。

スムーズにかつ安心安全な治療を受けていただくためにも、禁煙をおすすめいたします。

服用中の薬

服用中の薬によっては、インプラント治療後に炎症が起きやすくなったり、インプラントと骨の結合が上手くいかなくなってしまうケースがあります。

また、インプラント治療にあたって、現在服用している薬を内科のかかりつけ医との相談のうえ、一時的にストップしてもらうなどの判断をする場合もあります。

インプラント治療を安全に受けていただくためには、服用中の薬を正確に把握しておくことが大前提のため、日頃からお薬手帳を持参し、処方歴が残るようにしておきましょう。

なお、服用するお薬が分からないなど、把握できない場合は、かかりつけ医と歯科医師とで直接やり取りをすることで適切な処置をとるため、ご安心ください。

口腔内検査

インプラント治療をするにあたって、虫歯や歯周病になっていないか、清掃状況、噛み合わせ、歯がすり減っていないか、歯並び、歯の数など、現在の口腔内の状態を細かく検査します。

特に虫歯や歯周病はそのままにしておくと、術後の感染症の原因になったり、さらなる虫歯や歯周病のリスクを高めるため、そのような箇所があれば先に治療を済ませインプラント治療を行います。

また、歯のすり減り具合によっては、食いしばりや歯ぎしりをしているケースも多くあるでしょう。

噛み合わせや食いしばり、歯ぎしりによって歯には大きな力が加わります。その分負担がかかり、せっかく埋入したインプラントが破損してしまうこともあるため、これらについても適切な診断が必要不可欠です。

血液検査

問診で持病について患者様よりお話をうかがうのですが、その詳しい状況やそれ以外の持病がないかを把握するために血液検査を行います。

血液検査では、糖尿病や血液・腎臓・心臓疾患、アレルギーや感染症の有無など、あらゆる全身の疾患を把握できるため、インプラント手術には必要不可欠。

なぜなら、インプラント治療では外科手術が必要なため、持病の種類や状態によっては感染症を発症したり、持病の悪化、傷口の治りが悪いなどのトラブルを招いてしまう場合もあるからです。

なお、すでに血液検査を内科などで受けられている場合は、この工程を省ける場合があるため、お持ちの方は検査結果をご準備されておくとよいでしょう。

口腔内の写真撮影

口腔内の検査のように目視で現在の状況を把握することも大切ですが、写真に収めておくことも重要です。より正確に虫歯や歯周病の状態、歯並び、歯の数、清掃状況、歯のすり減り具合などを記録として残すことができ、患者様へのご説明にも活用することができるからです。

また、治療過程の把握のためやインプラントを入れる前と入れた後での比較画像として使用することもできます。

そのほか、インプラントを作製するにあたって審美面も重要となるため、最終的な被せ物を作製する際の参考になるようデータとして残しておくのが一般的です。

レントゲン検査(X線検査)

レントゲン検査では、口腔内全体を撮影するパノラマとインプラントを埋入する部分をさらに詳しく撮影するデンタルの2種類撮影を行います。

パノラマ撮影では、インプラント治療が必要な部分はもちろん、今残っている歯の状態、歯周病や顎の骨の状態など全体的に確認することができます。

また、デンタル撮影では、インプラントを埋入する部分にスポットを当てて撮影ができるため、インプラントを埋入するための骨の状態をより細かく確認していきます。

インプラント治療にはレントゲンが必要不可欠となるため、レントゲン検査は欠かせません。

CT検査

CTの撮影では、口腔内の状態を3Dで立体的に映し出すことができます。普通のレントゲン撮影では把握できない骨の量や厚み、高さ、幅、歯の神経・血管・上顎洞の位置などを確認することが可能です。

インプラント治療は、インプラント体を顎の骨に埋入するという治療法のため、骨の量や質が十分であることが条件として挙げられます。

そのため、CT検査によって顎の骨の状態を正確に把握することが重要であり、条件を満たしていなければ、「骨造成」という骨を増殖させる追加の治療が必要になる場合もあるでしょう。

また、神経に触れたり、周囲組織が損傷してしまうと、神経麻痺やめまい、頭痛など術後のトラブルにつながってしまうことも…。CT検査によってインプラントを埋入する適切な位置を決めていくことも重要となります。

3D画像シミュレーション検査

CTのデータをもとに、インプラント手術前に3D画像によるシミュレーション検査を行います。

3D画像シミュレーションは、シミュレーションソフトを用いての治療計画の作成やチェック、インプラント手術のイメージトレーニングを行うことを可能としています。

歯科医院によって異なりますが、3D画像シミュレーションは難しい症例に用いることが多く、実際の手術の安全性を高める役目を果たします。

また、最終的な人工歯も表示できるため、患者様へのご説明や最終的なイメージをしてもらうことにも役立つでしょう。

インプラントの事前検査にかかる費用

事前検査の費用は【15,000~50,000円】が相場と言われています。事前検査には、口腔内検査やレントゲン・CT撮影、血液検査、問診・診断など様々な項目が含まれており、虫歯などとは違ってより精密な検査が必要なのです。

なお、インプラント手術と同様、事前検査も自費診療となるため、歯科医院によって費用は異なります。費用に関して心配な方は、あらかじめ検査費用がどれくらいかかるのか歯科医院へ確認してみましょう。

「インプラント 検査」に関するよくある質問

インプラント検査は必須項目となるため、その内容や費用について気になることもたくさんあるかと思います。検査についてよくある質問をご紹介いたしますので、参考にされてください。

インプラントの事前検査は自由診療ですか?

インプラントは噛む力を回復させるだけではなく、審美性を重視する治療法であることから、保険の適用外となります。たとえ事前検査であってもインプラント治療を行ううえでの検査のため、自由診療の対象となります。

検査費用の相場は15,000~50,000円程度ですが、自由診療のため歯科医院によって費用は異なるため、インプラント治療を検討される歯科医院で事前に確認するのがおすすめです。

インプラントのCT検査は何回くらいするのでしょうか?

CTは口腔内を3Dで映し出す撮影法で、顎の骨の量や高さ、幅、血管や歯の神経の位置を正確に把握するために行います。1度の撮影で口腔内の全ての状況を確認することができるため、インプラント手術前のCT検査は1回で済みます。

インプラントの事前検査ではどうして血液検査が必要なのですか?

インプラント治療は外科手術を伴うため、患者様の健康状態や疾患・アレルギーの有無を把握しておかなければ、危険を伴います。

血液検査で分かるものとしては、糖尿病や血液・腎臓・心臓疾患、アレルギー、感染症の有無などがあります。このような持病を患っている場合、術後に「傷口の治りが悪い」「細菌感染が起きる」「持病が悪化する」などのリスクが高くなってしまうのです。

そのため、安全にインプラント治療を行うためには、血液検査が必要になることを知っておきましょう。

インプラントの事前検査費用はいくらですか?

事前の検査費用は【15,000~50,000円】が相場です。

ただし、インプラント手術と同様、事前検査も自費診療となります。そのため、歯科医院によっても費用にバラつきがることは覚えておきましょう。

綿密な事前検査で安心のインプラント治療を行いましょう!

安心してインプラント治療を受け、成功させるためには精密な検査が必要不可欠です。

検査による事前準備をしっかりしておくことで、よりスムーズにかつ安心安全に治療を進めることができます。検査項目や費用については、歯科医院によって異なる部分もあるため、気になる方はインプラント治療を検討されている歯科医院で相談してみましょう。

インプラント治療をご検討されている方、インプラント前の検査について詳しく知りたい方は、お気軽に当院「高田歯科クリニック(杉並区荻窪)」へご相談ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2024年8月6日