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前歯4本インプラント治療は可能?治療期間や費用も解説

前歯4本を失った場合でも、インプラント治療は可能です。特に、前歯は目立つ部分だからこそ、見た目が綺麗で天然歯とほとんど変わらない自然な仕上がりが魅力のインプラント治療は最適と言えるでしょう。

本記事では、前歯4本のインプラント治療法について詳しく解説し、治療期間や費用も併せてお伝えします。前歯の治療にインプラントをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること

  • 前歯4本のインプラント治療は可能
  • 前歯4本のインプラント治療には、「①2本のインプラント体+ブリッジで4本の歯を作る」「②前歯に4本の独立したインプラント体を埋め込む」の2種類がある
  • 治療にかかる期間は「約1年」が目安
  • 治療費用は、「インプラントとブリッジの併用で70万~100万円」「4本全てインプラントで120万~200万円」が相場
  • 費用を抑えるポイントは、「予算にあったインプラントの種類を選ぶ」「上部構造の素材を検討する」「治療費が安い歯科医院を選ぶ」

インプラント治療とは

インプラントは失ってしまった歯を補う治療法の一つで、顎の骨にインプラント体(人工歯根)を埋入し、その上に人工歯を装着することで機能を回復させます。

インプラントは天然歯とほとんど変わらない審美性や機能性を取り戻すことができるのが大きな特徴です。そのほかにも様々なメリットがあるため、現在ではインプラント治療を検討する方も増えてきています。

前歯4本のインプラント治療の方法

前歯4本のインプラント治療を行う場合、下記の2種類の方法があります。

①2本のインプラント体+ブリッジで4本の歯を作る

②前歯に4本の独立したインプラント体を埋め込む

それぞれ詳しく解説します。

①2本のインプラント体+ブリッジで4本の歯を作る

連続して失った前歯の場合、インプラント体とブリッジの治療を組み合わせた方法を取ることが一般的でしょう。ブリッジとは、失った歯の両隣を土台として使用し、連結した被せ物を装着することで歯を補う治療法です。

失った歯が前歯4本の場合、治療の流れとしては、まず両端の部分に1本ずつインプラント体を埋入します。インプラント体と骨が結合するのには、数ヶ月かかるため、その間は埋入した箇所に気を付けながら待たなければなりません。

骨との結合が確認できたら、インプラント体を土台として4本連なった歯を装着するようになります。

②前歯に4本の独立したインプラント体を埋め込む

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋入して結合させるため、安定性に優れた魅力的な治療です。

失った前歯4本すべてに独立したインプラントを埋入することで、天然歯とほんど変わらない安定性はもちろん、見た目や機能性も回復することができます。そのため、これまで通り会話や食事を快適に楽しむことができるようになるでしょう。

ただし、インプラント治療は外科手術を伴うため、本数が多い分、身体的・精神的負担が大きくなってしまうことを理解しておかなければなりません。

前歯4本のインプラントにかかる治療期間

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込む外科手術を必要とします。傷口の治癒やインプラント体と骨との結合には、日数が必要となります。

治療方法によっても治療期間は異なるため、どのくらいの期間がかかるのか事前に確認しておきましょう。

①2本のインプラント体+ブリッジの場合の治療期間

インプラントの埋入本数が2本であっても、基本的に手術は同日に行います。ただし、インプラント体と顎の骨が結合するまでの待機期間が必要であり、その期間は約3ヶ月~6ヶ月程度必要になります。その間も経過観察のため、定期的に歯科医院へ通院しなければなりません。

インプラント体と骨の結合が確認できたら、ブリッジの型取りを行います。被せ物は数週間~1ヶ月程度で完成するため、装着したら治療が終了となります。治療期間は個人差がありますが、検査や診断などから含めると、約1年ほどかかることを理解しておきましょう。

②4本のインプラント体を埋め込む場合の治療期間

インプラント4本の場合、4本同時に手術を行うこともあれば、2本ずつ分けて行うこともあります。これは、患者様の口腔内の状態や治療計画、身体的・精神的負担を考慮した上でどちらの方法が最適か判断されるでしょう。

前述した通り、手術後はインプラント体と骨の結合を待つのに、約3ヶ月~6ヶ月程度の期間が必要です。骨との結合が確認できたら上部構造の型取りを行い、数週間~1ヶ月後に上部構造の装着となります。

治療期間は、待機期間なども併せて約1年程度が目安ですが、複数回に分けて手術を行う場合は、それ以上の期間が必要になるでしょう。

前歯4本のインプラント治療の費用

インプラント治療は自費診療のため、歯科医院によって費用は異なりますが、インプラント1本あたりの費用相場としては、約30万~50万程度です。

下記では、治療方法別に費用を解説します。

①2本のインプラント体+ブリッジの場合の費用

前述した通り、インプラントの費用は歯科医院によって前後しますが、1本あたり約30万~50万円です。

また、素材によって異なります。ブリッジの費用相場としては、約8万~15万円程度のため、2本のインプラントとブリッジを併用した場合は、総額70万~100万円前後の費用がかかることが一般的でしょう。

②4本のインプラント体を埋め込む場合の費用

前歯4本にインプラント体を埋め込む場合、1本あたりの費用が30万円~50万円が相場とすると、総額は120万円~200万円程度となります。特に前歯は審美性を重視することから、他の歯と比べて高くなることもあります。

この価格は、使用する人工歯根や上部構造の種類、材質、さらに歯科医師の技術レベルによって大きく変動するため、カウンセリング時に詳しく確認するようにしましょう。

2本のインプラントでブリッジを行い4本の歯を作る方法のメリット

インプラントとブリッジを併用することは、全てインプラントで補うよりも、身体的な負担や費用を抑えることができる点が大きなメリットとして挙げられます。

具体的な内容とその他のメリットについて詳しく見ていきましょう。

手術時間が短いため身体的な負担が軽減できる

インプラントとブリッジを併用することは、インプラントを埋入する本数を減らすことにつながり、手術時間の短縮が可能です。手術時間が短いことで、身体への負担が軽減され、回復期間も短くなります。

また、手術時間が短くなることはもちろん、手術後のケアやメンテナンスも4本埋入するのに比べて簡便になり、患者にとって継続的な負担が軽減されるでしょう。

4本全てインプラントにするよりも費用を抑えられる

インプラント治療は保険適用外のため全額自己負担です。前歯4本分を全てインプラントにするとなると、その本数分の費用が必要となるため、費用が高くなるのは避けられません。

しかし、インプラントとブリッジを併用する場合、インプラントの本数を減らすことができ、さらには連結した人工歯を使用するため費用を抑えることができます。

なるべく費用を抑えたいという方には、インプラントとブリッジの併用での治療がおすすめと言えるでしょう。

骨の条件が悪い場合でも対応できる

本来、インプラントを埋入する際には、顎の骨の量が十分に確保されてないといけません。

しかし、インプラントとブリッジを併用する場合、骨の量が十分にあるところにインプラントを埋入し、骨が少ないところにブリッジを装着するというように、患者様の口腔内の状況に合わせて対応することが可能です。

そのため、骨の量が少ない、薄いといった理由でインプラント治療が難しかった方には、最適な治療になるでしょう。

審美性・機能性ともに問題ない

インプラントとブリッジを併用した治療でも、審美性や機能性に問題はなく、天然歯とほとんど変わらない状態まで回復させることができます。

ブリッジの土台として使用するインプラントは、顎の骨でしっかりと固定されているため安定性が保たれます。さらに、天然歯のような自然な仕上がりを実現するため、食事や会話ともに快適に楽しむことができるでしょう。

前歯4本すべてをインプラントにするメリット

前歯4本全てをインプラントにする場合、費用が高く、治療期間も長くなりますが、治療後は天然歯とほぼ変わらない状態にまで回復するため、メリットも多数あります。

審美性が高くきれいな見た目を保てる

インプラントは、他の治療法であるブリッジや入れ歯と比べて、圧倒的に審美性に優れており、天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになるのが魅力です。

経年劣化が起こりにくいオールセラミックやジルコニアなどの素材を使用することで、綺麗な見た目を保つことができ、人と接する機会でも自信を持って笑顔になれるでしょう。

機能性も高く自分の歯と同じように噛める

インプラントは、顎の骨にしっかりと固定されるため、前歯4本分を全てインプラントにすることで天然歯とほとんど変わらない安定性を実現し、今までと同じように噛むことができます。

ブリッジや入れ歯と比べても噛む力は優れているため、硬い物でも不便なく噛むことができ、食事を存分に楽しむことができるでしょう。

耐久性があり長期間使用できる

インプラントの寿命は、入れ歯やブリッジなど他の治療法と比べて長く、約10年~15年が一般的です。また、個人差はありますが、適切なメンテナンス次第では20年以上持つこともあり、長く使用を続けられることがメリットです。

インプラントを長持ちさせるためには、ご自宅での丁寧なセルフケアや歯科医院へ定期的なメンテナンスに通うことが欠かせません。

周りの健康な歯に影響を与えずに済む

失った歯を補う治療法には、インプラントの他にブリッジや入れ歯がありますが、ブリッジは両隣の歯を土台として使用するため、健康な歯であっても削らなければなりません。また、入れ歯も周りの歯にバネをかけるため、取り外しの度に負担がかかってしまいます。

しかし、インプラントは失った歯の箇所に対して、1本ずつ単体で埋め込むため、周りの健康な歯に影響を与えることはありません。そのため、健康な歯をなるべく保存して長持ちさせたいと思う方にはインプラントがおすすめです。

骨の吸収を防ぐことができる

顎の骨は、噛むことで加わる刺激を受けることによって維持しています。ブリッジや入れ歯など他の治療法では、失った歯の部分には刺激が加わらないため、次第に顎の骨が吸収されてしまいます。その結果、歯茎が痩せ、お顔の印象も変わってしまうかもしれません。

しかし、インプラントは顎の骨に埋入されるため、前歯4本分の箇所それぞれの骨に噛む力が直接伝わり、顎骨の吸収を防ぐことができます。

しっかり固定されているため快適に過ごせる

インプラントは顎の骨に固定されているため、安定性に優れています。口腔内での違和感が強く、会話や食事中に外れたり、発音のしづらさがストレスになることがある入れ歯に比べても快適さは段違いです。

インプラントなら不具合が起きていない限り外れる心配がなく、人工歯が入っていることを忘れるくらい天然歯と同じような安定感があるため、日々を快適に過ごすことができるでしょう。

前歯のインプラントにかかる費用を抑えるポイント

インプラントは自費診療であり、前述した通り1本あたりの費用は30万円から50万円程度が相場です。特に前歯は自然な見た目を重視することから、素材によって他の箇所に比べて、さらに高額になることも予想されます。

なるべくインプラントにかかる費用を抑えるためにも、下記のポイントを意識しましょう。

予算にあったインプラントの種類を選ぶ

インプラントには様々なメーカーがあり、取り扱うメーカーや費用は歯科医院によって異なります。複数取り扱いのある歯科医院の場合は、ご自身の予算に合ったインプラントの種類を選ぶことが大切です。

ただし、予算だけで選ぶと安全性が確立されていなかったり、口腔内に適していないものを使用する危険性があったりするため、検査や診断、治療計画をもとに歯科医師と相談の上選ぶようにしましょう。

上部構造の素材を検討する

上部構造には、セラミックやジルコニア、金属など様々な種類があります。特に、前歯はお顔の印象を左右する大切な部分であるため、見た目を重視した上部構造の素材選びが欠かせません。

天然歯に近い透明感を持つのは、オールセラミックですが、なるべく費用を抑えるためには、ハイブリッドセラミックがおすすめです。セラミックに樹脂が混ざり合っていることで費用が抑えられます。

ただし、オールセラミックに比べると審美性が劣ること、経年劣化により変色が進みやすいことを理解し、何を一番重視するかによって判断するようにしましょう。

治療費が安い歯科医院を選ぶ

インプラントの治療費は、歯科医院によってそれぞれ大きく異なります。そのため、初めから1つの歯科医院に絞るのではなく、複数の歯科医院を比較した上で、なるべく治療費が安い歯科医院を選ぶようにしましょう。

しかし、極端に治療費が安すぎる場合は、インプラントの安全性が低く、歯科医師の技術力不足、経験や実績の少なさによりインプラント治療が失敗に終わってしまう可能性があるため注意が必要です。

いくつかの歯科医院の治療費を比較しつつ、信頼できる歯科医院かどうかも見極めるように心がけましょう。

「前歯4本インプラント」に関するよくある質問

前歯4本のインプラント治療について、よくある質問をまとめました。

これから前歯をインプラントにしようとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

前歯4本のインプラントの値段はいくらですか?

インプラント1本あたりの費用相場が30万円から50万円程度のため、前歯4本全てをインプラントにする場合は、120万円から200万円が目安となります。なお、インプラントは自費診療のため、歯科医院によって異なります。

また、前歯は骨が薄いため、インプラントを埋入するために必要な骨の量を確保するために、骨造成(骨を増やす処置)を行う必要があるかもしれません。その場合、追加費用がかかるため、費用については事前に治療を検討中の歯科医院へ確認しましょう。

前歯のインプラントは何年くらい持ちますか?

前歯のインプラントの寿命は、約10年~15年が平均的です。なお、適切なメンテナンスを行うことで、20年以上持つこともあります。

インプラントを長持ちさせるためにも、日頃から念入りな歯磨きを行い、定期的なメンテナンスに通うことを心がけましょう。

インプラントは同時に何本まで埋め込めますか?

インプラントを同時に何本まで埋入できるかは、特に決まりはありません。しかし、埋入本数が増えると、それだけ身体的負担は大きくなります。

また、患者様の口腔内や全身、骨の状態や治療計画によっても、一度に埋入できる本数は異なるため、本数が多い場合は複数回に分けて手術を行うことがあります。

前歯4本のインプラント治療なら高田歯科クリニックへお任せください

前歯は、見た目の印象を左右する大切な部分。だからこそ、前歯を失った際の治療は審美性に優れたインプラントが最適です。

なお、前歯4本の治療には、インプラントとブリッジを併用する方法と4本全てをインプラントにする方法の2種類があります。ご紹介したそれぞれのメリットや、治療期間、費用をしっかりと考慮したうえで、自分に最適な方法を選びましょう。

当院「高田歯科クリニック(杉並区荻窪)」では、前歯のインプラント治療を行っており、患者様一人一人の口腔内の状態やご希望に合わせた治療のご提案を行っております。前歯のインプラントを検討中の方、治療に関して疑問や不安な点がある方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2025年3月4日