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院長 高田 徹

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インプラント手術後はコーヒーを控えるべき?術後の注意点を徹底解説

インプラント手術を受けた後、「手術後は普段通り食事を摂っても良い?」、「注意しなければならないことはある?」など、疑問に思われることも多いのではないでしょうか。

インプラント治療は、歯肉の切開をしたり、顎の骨を削ったりと外科手術を伴うため、術後の食べ物や飲み物、食事以外の行動で気をつけなければならないポイントがいくつかあります。

そこで本記事では、コーヒーを飲んでも問題ないのかを含め、インプラント手術後の注意点を徹底解説いたします。インプラントの状態を良好に保ち、安心してお過ごしいただくためにもぜひ最後までご覧ください。

– インプラント手術後の注意点 –
  • 食事は麻酔が切れてから
  • 患部では噛まない
  • 口にするものに気を付ける ※コーヒーはダメではないが要注意!
  • 激しい運動はNG
  • 入浴も控えた方がよい
  • 喫煙は絶対にダメ
  • うがい・歯磨き

インプラント手術後の食事で気をつけたいこと

インプラント手術では、麻酔をしたうえで歯茎を切開したり、顎の骨を削ったりとどうしても負担が大きくなりがちです。そのため、食事の内容によっては傷口への刺激となり、治りを悪くしてしまう可能性があります。

また、インプラントと顎の骨が結合するのには、約3~6ヶ月期間を要するため、その間に食事で負担を与えてしまうとインプラントがぐらつき、抜け落ちてしまう原因に…。

そのため、インプラント手術後の食事について、今からご紹介する注意点をしっかりと理解しておくことが大切です。

食事は麻酔が切れてから

個人差はありますが、麻酔が切れるのには約3~4時間かかります。

麻酔が効いている間は患部付近の感覚がなく、その間に食事を摂ってしまうと、熱い物を飲んだり食べたりしても感覚がないため、火傷をしても気付くことができません。

また、食事中に誤って唇や内側の頬を噛んでしまっても気付かず、ケガにつながってしまうケースもあります。そのため、術後の食事は麻酔が切れてからを目安にしましょう。

患部では噛まない

患部は切開したり縫合したりして、大きな傷口となっている状態のため、その部位で噛んでしまうと炎症を引き起こしてしまう可能性があります。

また、インプラントと顎の骨が結合していない状態で患部に力が加わると、結合が上手くいかなくなり、インプラント治療が失敗に終わってしまう可能性もあります。

そのため、患部の反対側で噛むようにし、できるだけ患部に当たらないように気をつけましょう。

口にするものに気を付ける

インプラント手術後は患部が傷口となり、不安定であることから、硬い食べ物などの負担がかかる物や、辛い物などの刺激となるものを口にすることでトラブルにつながる恐れがあります。

そのため、特に当日はあまり噛まなくても良い刺激の少ないおかゆやゼリー、うどんなどを摂取するようにしましょう。

事前にレトルト食品やゼリー飲料を準備しておくのもおすすめです。手術から数日経ち、傷口が治ってきたら少しずつ普段通りの食事に戻していただいて大丈夫です。

もし心配な場合は傷口の経過を診てもらう際、食事について歯科医院で相談してみるのもよいでしょう。

インプラント手術後に避けるべき飲食物

インプラント手術後の飲食物によっては傷口への刺激となり、炎症や痛み、出血の原因となる場合があります。

傷口の治癒がスムーズにいくよう、術後に避けるべき以下の飲食物を確認しておきましょう。

お酒

インプラント手術後は、お酒を控えるように指示する歯科医院がほとんどです。

なぜなら、お酒は血行を良くするため、患部の炎症や腫れ、出血を招いてしまう可能性が高いからです。そのため、傷口の治りを見ながらインプラント手術後1週間程度は、飲酒を控えるようにしましょう。

刺激が強い物(辛いものなど)

香辛料や辛い料理などの刺激物は、傷口の炎症や痛み、腫れ、出血を招く可能性があるため控えましょう。(例:唐辛子、わさび、からし、激辛料理など)

また、酸っぱい食べ物も傷口への刺激となるため控えるのがおすすめです。(例:レモン、梅干し、柑橘類など)

硬い食べ物

インプラントは、顎の骨の結合させることで安定性を保つのですが、結合するには術後から約3~6ヶ月の期間を要します。

特に手術直後はまだ安定性がないため、その間に患部で硬い物(例:氷、せんべい、フランスパン、ナッツ類、スルメなど)を噛んでしまうと大きな力が加わり、インプラントがズレてしまう可能性があります。

また、患部に当たってしまうことで傷口が開いてしまうケースもないわけではありません。そのため、手術後は硬い食べ物を控えるようにし、最終的な上部構造(人工歯)の装着まで我慢するようにしましょう。

熱すぎる、冷たすぎるもの

インプラント手術後は、患部が傷口になっている状態です。その部分に熱すぎるまたは冷たすぎるものが当たると刺激となり、炎症や強い痛みの原因となります。

そのため、味噌汁やスープなどの熱い食べ物はある程度冷まし、冷たい飲み物などはできるだけ常温に近い状態で摂取するようにしましょう。

コーヒーは注意が必要

日常的にコーヒーを飲まれる方の中には、「術後飲んでも良いかな?」と気になられている人も多いかもしれません。

多くの歯科医院では、基本的にインプラント手術後のコーヒーは控えるようおすすめされます。

なぜなら、コーヒーにはカフェインが含まれており、血管を拡張させる作用があるからです。血管が拡張することで血行が良くなり、傷口の治りを悪くしてしまう可能性が高くなり、さらには傷口からの出血を促してしまう場合も。

そのため、インプラント手術後数日間は、コーヒーの摂取を控えるのが安心です。

インプラント手術後におすすめの食事

インプラント手術後(当日~数日)は、傷口に刺激を与えないよう、あまり噛まなくても良い食べ物を選ぶのが安心でしょう。例えば以下のようなものが挙げられます。

  • うどん
  • ゼリー
  • おかゆ
  • 柔らかく煮込んだ野菜スープなど

また、患部に負担がかからないよう、できるだけ患部とは反対側で噛むようにしましょう。

インプラント手術後すぐに食事ができる「即時負荷インプラント」

インプラント治療の一つに「即時負荷インプラント」という治療法があります。

通常のインプラントでは、インプラントと顎の骨が結合するのに約3~6ヶ月期間を空ける必要があり、その間の食事が思うようにできないのがデメリットとして挙げられます。

しかし、「即時負荷インプラント」はインプラント手術と同日に仮歯まで装着することができる治療法のため、手術後すぐに食事ができるのが魅力の一つです。

そのため、大事な食事の約束がある方や、術後も不便なく食事がしたいという方におすすめです。

ただし、即時負荷インプラントは、顎の骨の量が少ない方や噛み合わせが強い方、全身疾患をお持ちの方などは治療が難しいケースもあるため、一度歯科医院へ相談してみましょう。

インプラント手術後に食事以外で押さえておきたい注意点

インプラント手術後の食事で気をつける点をいくつかお伝えしてきましたが、食事以外にも傷口の治癒を遅らせてしまう原因が潜んでいます。

術後の治りをスムーズにするためにも、食事以外で押さえておきたい注意点をご紹介します。

激しい運動はNG

激しい運動は、血行を促進する原因の一つです。そのため、術後に激しい運動をすると、傷口からの出血や腫れにつながり、治りを遅らせてしまいます。

そのため、インプラント手術から2~3日後は、ウォーキング、ジョギングなどの運動は控えるようにしましょう。ただし、スポーツはウォーキングなどに比べるとさらに動きが活発になるため、インプラント手術後1週間程度は控えるのが安心です。

入浴も控えた方がよい

入浴も激しい運動と同様、血行が良くなることで出血や腫れにつながり、傷の治りを遅らせてしまう原因となります。

そのため、術後2~3日程度の入浴は控え、シャワーで済ませるようにしましょう。

喫煙は絶対にダメ

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があり、血行が悪くなります。

血行が悪くなると傷口の治りを遅らせてしまうことに加え、必要な栄養や酸素が行き届かなくなることで、インプラントと顎の骨の結合が上手くいかなくなってしまう可能性が高くなります。

インプラントと顎の骨の結合が上手くされないことで、最終的にはインプラントがグラつき、脱落につながる恐れも…。

さらに、タバコに含まれる有害物質には白血球の働きを抑制する作用もあり、免疫力が低下します。免疫力が低下すると感染症を引き起こし、歯茎の炎症やインプラント歯周炎の原因にもなります。

そのため、インプラントの手術前後2週間は禁煙を勧められる歯科医院がほとんどでしょう。また、インプラント治療を検討されている方は手術前後に限らず、できれば禁煙することをおすすめいたします。

うがい・歯磨き

インプラント治療後は、唾液に血が混ざったり、縫合している箇所に食べかすが入り込んだりすることで気になる方も多いのではないかと思います。

手術直後は傷口が非常にデリケートな状態なので、傷口が治る間の1週間~10日程度は患部にはなるべく触れないよう注意が必要です。もちろん口腔内を清潔に保つことは大切ですが、患部を避けて歯磨きをするようにしましょう。

また、ぶくぶくうがいも傷口に刺激を与え、出血や傷口が開く原因になるため軽めのやさしいうがいを心がけましょう。なお、口腔内の衛生面が気になる場合などは、うがい薬などを活用するのもおすすめです。

「インプラント 手術後」「インプラント コーヒー」に関するよくある質問

インプラント手術後、「何か気をつけることはないか?」「お酒やコーヒーを飲んでも良い?」など疑問に思われることも多いのではないかと思います。

最後に、インプラント手術を受けるにあたってよくある質問にお答えします。

インプラント手術後、コーヒーやお酒は飲まない方がいいですか?

インプラント手術後にコーヒーやお酒を摂取するのは控えるようにしましょう。

なぜなら、コーヒーとお酒を飲むと血行が促進され、傷口の治りを遅らせてしまったり、出血や痛みの原因になるからです。

傷口のトラブルを未然に防ぐためにも、手術後数日間はコーヒーやお酒は控えるようにしましょう。

インプラントの手術後(当日)、食事はできますか?

インプラント手術後、普段通り食事をしていただいても構いません。しかし、硬い物や刺激物(辛いもの)、熱すぎる・冷たすぎる物は、傷口に刺激を与え、傷口の治りを遅らせたり、出血や腫れ、痛みなどのトラブルにつながる恐れがあります。

そのため、インプラント手術後は、おかゆやゼリー、スープ、うどんなど、あまり噛まなくても良い、刺激の無い食べ物を選んで食事をするようにしましょう。

コーヒーやタバコでインプラントは変色しますか?

基本的にはコーヒーやタバコでインプラントが変色することはありません。

人工歯の素材にもよりますが、一般的にインプラントで使用する人工歯はセラミックのため汚れや着色がつきにくい材質です。

しかしセラミックの中には、レジン(樹脂)とセラミックが混ざり合って作られる「ハイブリッドセラミック」があります。このレジンが水分を吸収する性質があることで着色する場合もあるため注意しましょう。

インプラント手術後の食事や生活に気をつけて、インプラントで快適な日々を!

インプラント手術後は、傷口やインプラントを埋め込んだ土台が不安定であることから、刺激や負担を与えてしまうことでトラブルにつながる恐れがあります。そのため、硬い物や刺激となる物などの食事は控えるように心がけましょう。

傷口が良くなり、インプラントが安定した後は人工歯もスムーズに装着することができ、その後は硬い物もしっかり噛めるようになります。ストレスなく噛める、以前のような生活を1日でも取り戻せるよう、注意すべきポイントはしっかり守りましょう!

インプラント治療やインプラント手術後の食事や生活について気になること、ご不安に感じられることがございましたら、お気軽に当院「高田歯科クリニック(杉並区荻窪)」へご相談ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2024年8月6日