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院長 高田 徹

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インプラント治療の費用を全部公開!安く抑えるためのポイントもご紹介

インプラント治療は費用が高額になることが一般的です。しかし、治療の内容や歯科医院によっては、費用を抑えることも可能です。

本記事では、インプラント治療の費用について詳しく解説し、高額な治療費を賢く抑えるためのポイントもご紹介します。インプラント治療を検討する際の参考にしていただければ幸いです。

– インプラント治療の費用 –
  • 通常のインプラント1本あたり…30~40万円程度
  • 片顎に通常のインプラント10本程度…400万円程度(両顎800万円)
  • All-on-4(オールオン4)・All-on-6(オールオン6)…費用相場は200~400万円
  • インプラントオーバーデンチャー…80~150万円程度

全部でいくら?インプラント治療の費用相場

インプラント治療は、失った歯を機能的かつ審美的に回復するための効果的な治療法ですが、気になるのがその費用です。

早速、インプラント治療にどのくらいの費用がかかるのかを見ていきます。自由診療であることから歯科医院ごとにも差がありますが、以下のようなケースによっても大きく異なります。

それでは、インプラント治療のケース別に費用相場を詳しく見ていきましょう。

インプラント1本の場合

インプラントを1本だけ入れる場合の治療費用は、歯科医院や地域によっても異なりますが、一般的に30~40万円程度です。

この価格には、インプラント体を埋め込む手術費用や、上部構造(被せ物)の費用が含まれています。

奥歯の場合

奥歯にインプラントを施す場合、費用は1本あたり30~40万円が一般的な相場です。ただ、東京都内など地域によっては50万円以上かかる場合もあります。

特に、奥歯は噛む力が強く必要となる部位のため、インプラントの強度が重要視されます。

前歯の場合

前歯は見た目に大きな影響を与える箇所であり、そのため天然歯に近い審美性が求められます。とはいえ、相場は奥歯と変わらず30~40万円程度です。

また、前歯の骨の状態や施術の難易度によって、さらに手術費用が増加することもあります。

インプラント複数本の場合

複数の歯にインプラントを施す場合は、1本あたりの金額が本数分増えるという考えで問題ないでしょう。

例えば、2本のインプラントを埋め込む場合は、「40万円×2本」のおよそ80万円前後になることが想定できます。

全顎(全部の歯)で通常のインプラント治療をする場合

全顎にインプラントを施す場合は、非常に高額な費用がかかります。例えば、片顎に10本程度のインプラントを必要とする場合、400万円程度の費用がかかり、両顎では800万円にも達することがあります。

しかし、この治療は天然歯に近い機能と見た目を得られるため、費用以上の価値があると考える方も多いようです。

All-on-4(オールオン4)・All-on-6(オールオン6)の場合

All-on-4(オールオンフォー)やAll-on-6(オールオンシックス)は、4本または6本のインプラントで上部構造を固定することで、多くの人工歯を支えることができるインプラント治療のひとつです。

この方法は、個々の歯に対して1本のインプラントを挿入する従来の方法に比べて、費用や時間の面で非常に効率的。特に歯をすべて失った方や総入れ歯を使用している方におすすめの治療法で、見た目の自然さや使用感に優れています。

また、費用相場は200~400万円です。全顎に通常のインプラントを施す場合に比べて、大幅に費用を抑えることができます。

費用を抑えられる理由①インプラント埋入本数が少ない

All-on-4やAll-on-6が費用面で優れている理由の一つは、インプラントの埋入本数が少ないことです。従来は失った歯1本ごとにインプラントを埋めるため、費用がかさむだけでなく手術時間や労力も多く必要でした。

しかし、たとえばAll-on-4ではたった4本のインプラントで最大12本の歯を支えることが可能となり、必要なインプラントの本数が大幅に減少します。この本数が少ないことで、使用する材料費や手術にかかるコストが削減されるのです。

費用を抑えられる理由②治療・通院回数が少ない

通常のインプラント治療では、手術のために何度も通院する必要があります。一方、All-on-4はインプラントの埋入が少数でよいことから、基本的に手術は一度で済みます。

これにより通院回数が少なく、患者様の負担も軽減されます。複数回に分けての手術が不要であるため費用も節約することができるのです。

費用を抑えられる理由③追加費用(骨造成手術など)が必要ないため

All-on-4の大きな利点は、骨造成手術が不要である場合が多いことです。インプラント体を埋め込み固定するための「骨量」が不足している場合、一般的には補強するための「骨造成手術」が必要です。

しかし、All-on-4では骨の量が多い部分を選んでインプラント体を埋入するため、基本的に骨造成手術の必要はありません。

このため、骨造成手術にかかる高額な費用を回避できるケースが多く、総じてコストを抑えられるというわけです。既存の骨条件を最大限活かす技術が、費用面での大きなメリットを生んでいます。

インプラントオーバーデンチャーの場合

インプラントオーバーデンチャーは、失った歯の代わりにインプラントを支えにした取り外し可能な入れ歯を装着する治療法です。2~4本のインプラントを埋入し、そこに総入れ歯を固定する仕組みで、通常の入れ歯よりも安定性が高く使い勝手も良いとされています。

インプラントオーバーデンチャーは、全ての歯をインプラントにするよりも費用が抑えられる点やメンテナンスがしやすい点が特徴で、総額は80~150万円程度が相場とされています。

インプラント治療の費用に影響する要素

インプラント治療の費用は、さまざまな要素によって決まります。

ここからは、インプラント治療の費用に影響する要素について1つずつ詳しく解説していきます。

インプラントの種類

インプラントといっても、現在ではさまざまなメーカーと種類があり、それにより治療費が異なります。国産やアジア製のもの、世界的に認知されているストローマン社やノーベル社の製品など、メーカーの違いによって価格はさまざまです。

特に、チタン製やジルコニア製のインプラントは素材においても違いが大きく出ます。チタン製は生体親和性が高く、価格も比較的抑えられています。ジルコニア製は審美性に優れているものの、価格が高額になる傾向です。

人工歯(被せ物)の材料

インプラントに使用する人工歯の材料によっても費用は変動します。ジルコニアセラミックやオールセラミックなどの高品質な材料は、自然な見た目と耐久性に優れていますが、コストが高くなる場合があります。

一方で、ハイブリッドセラミックなどの材料は比較的安価ですが、経年劣化が見られることがあります。材料は、患者様の審美性へのこだわりや予算に応じて歯科医師と相談の上、最適なものを選ぶことが重要です。

治療の難易度

インプラント治療は、虫歯などの他の治療に比べて高度な技術を要する治療です。外科的手術も必要であることから、技術の高さに応じて治療費が異なることがあります。複雑なケースや特殊な技術を必要とする場合、費用はさらに高くなるでしょう。

ただ、実績が豊富で専門的なスキルを持つ歯科医師による治療は、長期的なメリットを考慮するとコストパフォーマンスが良いとも言えます。

骨造成などの追加処置の有無

インプラントを埋入する際に必要な処置として、骨造成があります。ただこれは、誰にでも必要な処置ではなく、歯周病や加齢で顎の骨が不足している場合に行われる処置です。

サイナスリフトやGBR法などの方法により骨を増やし、インプラントを安定させるのが目的。これらの処置には追加の費用がかかることがあり、また、骨の状態によっても費用が変わるため、詳しくは事前の診査の際に確認してみましょう。

自由診療のため歯科医院ごとでも異なる

インプラント治療は、高い審美性や機能性を求められるため、基本的に保険が適用されない自由診療となります。

そのため、治療費は各歯科医院が独自に設定することができ、価格に大きな差異が生じます。

インプラント治療と他の治療法の費用比較一覧

歯を失った場合の治療法として挙げられる、インプラント・ブリッジ・入れ歯の費用について分かりやすく表にまとめてみました。

治療法 費用相場
インプラント 1本あたり30~40万円
ブリッジ 保険適用:1本あたり2~3万円
 
保険適用外:1本あたり5~10万円
入れ歯 《部分入れ歯》
保険適用:1本あたり5,000~10,000円
保険適用外:1本あたり15万円~
 
《総入れ歯》
保険適用:10,000~15,000円
保険適用外:30万円~

インプラント治療は、ブリッジや入れ歯に比べて高額になる傾向があります。一般にインプラントは30万~40万円の費用がかかり、これは保険適用外であることが大きな要因です。

一方、ブリッジや入れ歯は保険適用のものであれば5,000円~数万円程度と比較的安価で済む場合が多くあります。

しかし、インプラントは長期的には維持しやすく、耐用年数が10~15年程度と、他の治療法よりも寿命が長くコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。

インプラント手術後のメンテナンス費用

インプラント手術後も健康な状態を保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスでは、噛み合わせの確認やクリーニングなどが行われ、費用は1回あたり3,000円~5,000円程度です。高い場合でも基本的に10,000円前後でおさまります。

このメンテナンス費用はインプラントの総額とは別に発生しますが、メンテナンスの頻度はそう多くありません。

インプラント治療後の最初の1年間は3ヶ月ごと、それ以降は4〜6ヶ月ごとの通院が推奨されていますが、毎月通院しなければならないということはないので、負担もさほど感じないでしょう。

インプラント治療が高額な理由

インプラント治療が高額になる理由は、様々な理由があります。

ここではその理由を1つずつ見ていきましょう。

インプラントそのもの(素材)が高価

インプラントの素材には、生体適合性の高いチタンなどの高価な金属が使われます。この金属は口腔内での安全性を考慮しており、長期間の使用に耐えうる耐久性が求められます。

また、インプラントの自然な外観を作り出すためのセラミック加工なども含めると、加工技術のコストも加算されます。

さらに、インプラントはメーカーによって素材や価格が異なり、高品質で安全性が確保されたものほど価格も高くなる傾向があります。

設備投資に費用がかかる

インプラント治療は高い技術と安全性が求められるため、治療を行う歯科医院は高度な設備を整える必要があります。たとえば、手術用の滅菌設備や歯科用CT、手術室の維持管理が必要です。

感染予防のため、使い捨ての器具や手袋などを使用することもあり、これらの設備投資は少なからず治療費にも影響します。このように安全を最優先するための設備投資がインプラント治療の費用を引き上げる要因となっています。

手術前の処置(虫歯や歯周病の治療、骨造成など)費用がかかる

インプラント治療においては、事前に顎の骨や口腔内の状態をしっかりと確認するための各種検査が不可欠です。例えば、歯科用CTスキャンや血液検査、歯周病の状態チェックなどが行われます。

場合によっては虫歯や歯周病の治療、骨造成といった追加の前準備が必要となり、これが高額な治療費の原因の一つです。

安すぎるインプラントには注意!

インプラントが高価な理由には信頼性や安全性が含まれています。反対に、安すぎるインプラントにはリスクが伴います。低品質な材料を用いたインプラントや、経験の浅い歯科医師が担当する場合、手術の成功率が低下し、長期的な健康維持に影響を与える可能性があります。

また、安価な治療の背後には、全部の費用が明示されておらず治療途中で追加費用が発生するケースもあります。治療を受ける際は、費用と治療内容を十分に確認することが重要です。

インプラント治療の費用を安く抑えるポイント

インプラント治療は高額になりがちですが、賢く費用を抑える方法があります。

以下の4つの方法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

医療費控除を利用する

医療費控除は、インプラント治療の費用を安く抑えるための有効な手段です。年間に支払った医療費が10万円以上または所得の5%を超える場合、確定申告を通じて所得税の一部が還付される制度です。

インプラント治療を受けた翌年に申請が必要となりますが、通院の際に発生した交通費も含めて計上できます。この控除を適用することで、税金が還付されるため、結果的に治療費の軽減につながります。

また、最大で過去5年間まで遡って申請可能ですので、過去にインプラントを受けた方も確認してみてください。

デンタルローンを利用する

デンタルローンは、インプラント治療のような高額な歯科治療の費用を分割で支払う方法として、便利に利用できる金融商品です。金融機関が治療費を立替えて支払い、患者様はその後、金融機関に毎月一定額を返済していきます。

金利は年5%前後と低金利であるため、クレジットカードや一般的なローンよりも経済的に支払うことができます。ただし、すべての歯科医院で利用できるわけではないため、通院予定の歯科医院で対応しているか事前に確認してみましょう。

分割払いの活用で治療費用を分散

高額なインプラント治療において、分割払いを利用することで費用の負担を分散することが可能です。クレジットカードの分割払いを活用することで、毎月の支払額を抑えながら治療を受けることができます。

また、クレジットカードによっては購入金額に応じたポイントを貯められるため、さらにお得に利用することも可能です。ただし、クレジットカード払いに対応している歯科医院を選択する必要がありますので、利用を考えている場合は事前に医院に確認しておきましょう。

信頼できる歯科医院を選ぶ

インプラント治療を受ける際に、信頼できる歯科医院を選ぶことは非常に重要です。実績や技術力の高い歯科医院であれば、失敗のリスクを減らし、最適な治療結果を得られる可能性が高まります。

治療の質や設備、医師の経験を確認した上で、自分に合った歯科医院を選んでください。初期費用が安いからといって安易に選ぶのは避けるのがよいでしょう。

不適切な治療により再手術が必要になる場合、結果的に費用がかさむこともあります。こうしたリスクを避けるためにも、信頼性を最優先に選びましょう。

インプラント治療は信頼できる歯科医院選びを!

インプラント治療における歯科医院選びは、治療の成功を左右する大切な要素です。高額な費用を伴う治療のため、信頼性のある医院を選ぶことにより、不必要な追加費用を避けることが可能です。

また、最新の設備や経験豊富な歯科医師がいる歯科医院を選ぶことで、安心して治療を進めることができます。

なお、当院「高田歯科クリニック(杉並区荻窪)」では、年間症例数850本を超える確かな実績と経験で、安心のインプラント治療を実現しています。インプラント治療に関することは、どんなささいなことでもお気軽にご相談ください。

カテゴリー:インプラント&歯科ブログ   投稿日:2024年8月30日